肝機能障害の原因・症状を徹底解説するサイト

HOME » 肝機能障害がさらに病気をよぶ! こわい合併症 » 門脈圧亢進症

門脈圧亢進症

門脈圧亢進症は、肝臓独特の大きな血管である門脈の血圧が上昇するで、肝臓疾患の代表的な合併症の一つです。ここではその症状と原因、治療法などを解説しています。

門脈圧亢進症の症状

門脈圧亢進症の代表的な症状は、以下のとおりです。

  • 肝性脳症・・・アンモニアなどの毒素を血液から取り除くのは肝臓の大事な仕事の一つですが、門脈体循環によって血液が肝臓を経ずに体内を巡って脳まで届くため、肝性脳症という神経障害が現れます。肝性脳症は錯乱や眠気を引き起こし、重い場合には昏睡につながります。
  • 食道静脈瘤および胃静脈瘤・・・肝臓をショートカットする短絡によって胃と食道の静脈が拡張し、静脈瘤が出現します。放置しておくと破裂して大出血を起こすこともあり、特に急逝の静脈瘤出血での致死率は50%を超え、大変危険です。
  • 脾腫・・・脾臓から門脈への血流も阻害されるため、血液が脾臓に溜まります。
  • 腹水・・・門脈の血圧によって、肝臓や腸の表面、静脈などから血液中の液体成分(漿液)が腹腔に漏れ出て、腹水となって溜まります。

門脈圧亢進症の原因

門脈は小腸から栄養分を肝臓に運ぶ大事な血管なので、肝硬変などの原因によりその血圧が上昇してしまうと、さまざまな合併症が引き起こされます。その合併症の総称を門脈圧亢進症と呼びます。正常な門脈圧は5〜10mmHgであり、これより高い値を示すと、門脈圧亢進症と診断されます。

門脈内の圧力が高まると、血液が正常に肝臓に流れ込まず、臍静脈、左胃静脈、下直腸静脈などを使ってバイパスのように迂回し、全身の血管に流れ込むようになってしまいます。本来の血流をショートカットすることを短絡(シャント)といい、門脈を通るべき血流が門脈を経ずに体循環に流れることを門脈体循環短絡といいます。
このシャントが、上述のさまざまな症状の原因となっているのです。

患部に応じた対症療法がメイン

門脈圧亢進症は肝臓疾患の合併症なので、肝硬変などの原因疾患の治療とあわせて治療を行います。また、単一の病気ではなく、血管・脾臓など複数の場所に病変が現れるので、患部に応じた対症療法が必要です。

  • 食道静脈瘤および胃静脈瘤への治療・・・静脈瘤の出血を予防するために、門脈圧を抑えるためのβ遮断薬を投薬すると同時に、内視鏡を使って薬剤を注入する治療(静脈瘤硬化療法)、静脈瘤をしばる治療(静脈瘤結紮術)などを行います。
  • 腹水・・・利尿剤によって腹水の排出をはかり、アルブミン値を上昇させて腹水を制御します。
  • 肝性昏睡・・・原因となるアンモニアを減らすための分枝鎖アミノ酸製剤(BCAA)の投与、緩下剤・抗生物質による腸内最近のコントロールなどを行う。
 
本当に怖い肝機能障害の対策ガイド