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非アルコール性脂肪肝炎(NASH)

「自分はお酒を飲まないから肝臓も大丈夫」。ところが、そうとは限らないのが、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の怖いところです。正しい知識を身に付けて、予防しましょう。

非アルコール性脂肪肝は肝臓のメタボリックシンドローム

お酒の飲みすぎが原因ではない脂肪肝の中でも、そのうちの1割は肝硬変や肝細胞がんへと進展する恐れがあるとされており、これを非アルコール性脂肪肝炎(NASH)といいます。
NASHは、アルコールをまったく飲まないか、飲酒量が少ない(1日あたりのアルコール摂取量が20g以下)にもかかわらず、アルコール性肝障害によく似た症例が見られます。

40台以降の中高年者に多く見つかり、糖尿病・高脂血症・高血圧などの生活習慣病と併発することが多いとされます。とくにBMI25以上の肥満者に発生するため、NASHは肝臓版のメタボリックシンドロームとも呼ばれています。

NASHはただの脂肪肝ではなく、肝硬変や肝不全、肝細胞がんへと進行する恐れがあるので、放置せずに改善・治療する必要があります。

NASHの診断方法

NASHと診断するためには、以下の3項目を満たす必要があります。

  1. 非飲酒者である:1日のアルコール摂取量が20g未満
  2. ウイルス性肝炎・自己免疫性肝炎など、他の原因による肝疾患ではないこと
  3. 脂肪肝炎であること

NASHと単純性脂肪肝と見分けるためには、血液検査、超音波またはCTだけでなく、肝臓の細胞を取って検査する肝生検が必須です。

NASHの原因、予防と治療法

NASHの要因は、まだ完全には解明されていません。肥満、糖尿病、高脂血症などにより肝臓に脂肪が蓄積して脂肪肝になったところに、脂質過酸化や体内の鉄分などの酸化によって、引き起こされるといわれています。

NASHの予防は、まずは脂肪肝からNASHへの進展を食い止めて、それから脂肪肝を改善することです。
早期のNASHは日常の食事療法・運動療法によって改善できます。BMI25以上の場合、10%程度の体重減少をめざし、肥満を解消しましょう。

食事については、高脂肪・高カロリーな食べ物を控えるのはもちろん、NASHの場合は鉄分の過剰な摂取を避ける必要があります。鉄分を採りすぎると、肝臓に蓄積した鉄が酸化して肝臓の炎症の原因となりますので、一日に6mg以下に摂取量を抑えましょう。

食事・運動で改善に効果が見られない場合は、病態に応じた薬物療法、食事制限や瀉血により鉄を減らす除鉄療法、減量手術や肝移植などの外科的治療が行われます。

いずれにせよ、NASHには現時点で確立された治療法がないため、日常生活の見直しによる予防が大切です。

 
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