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高カロリーな食生活

高カロリーな食生活によって発生する肝機能障害が、脂肪肝です。このページでは、脂肪肝についての詳細と、肝機能の回復方法に至るまでを解説していきます。

脂肪肝ってなに?

脂肪肝とは、肝臓に不必要な中性脂肪がついてしまった状態のことです。自覚症状などは全く現れませんが、肝機能の低下や脂肪性肝炎・肝硬変などの症状を誘発するため、脂肪肝と診断された場合は注意が必要です。

脂肪がつくと聞くと、多くの人はメタボなどの症状を思い浮かべるでしょうが、実は痩せている人でもこの脂肪肝になることがあります。

通常、内臓は代謝が活発に行われるため、脂肪がつくことはほとんどありません。しかし、過度の飲酒や偏った食生活、運動不足といった問題により、徐々に肝臓に脂肪が蓄積してしまうのです。

脂肪肝は、検査によって肝細胞の30%以上に脂肪がついていると判明した場合に診断されます。健康な人の場合、肝臓にある脂肪は3~5%であることから、かなりの肥満でなければ問題はないと考える人もいるでしょう。

しかし、食生活の欧米化により、脂肪肝を診断された人は成人の約2割に及ぶことからも、決して他人事で片付けてはならない問題なのです。

脂肪肝の主な3つの原因

原因1.食べ過ぎ

「食べ過ぎ」とは、単に一度に摂る食事量が多いという意味ではありません。一度の食事で摂取する栄養素が偏り過ぎていることから、「一部栄養素の摂り過ぎ」という意味で用いられます。

過剰摂取によって脂肪肝をもたらす栄養素は、脂質と糖質の2つです。脂質と糖質は小腸で消化され、血液を介して肝臓まで運ばれます。

肝臓は余分な脂質・糖質を脂肪として蓄えるため、食べ過ぎるとどんどん脂肪が溜まってしまいます。

原因2.お酒の飲み過ぎ

よく「お酒自体のカロリーは少ないから、おつまみさえ食べなければ太らない」という話を聞きますが、この理屈は実際には間違っています。

確かにお酒自体に含まれるカロリーは少ないですが、お酒に含まれるアルコールは脂肪を溜めやすくする作用があるため、たとえおつまみを減らしても太ってしまうのです。

お酒に含まれるアルコールは、中性脂肪の増加と脂肪の代謝抑制という2つの効果によって肥満をもたらします。

アルコールは分解される工程で最終的に脂肪酸へと変わるため、大量に飲めば体内で中性脂肪が増加します。

また、余分な脂肪は「β酸化」と呼ばれる代謝によって分解されますが、アルコールにはこの代謝を抑制する作用があるので、溜まった脂肪が代謝されずに残り続けてしまうわけです。

血中のアルコールは肝臓で分解・代謝されます。その際に発生した脂肪の多くは肝臓へと蓄積され、さらに代謝もされにくい状態となるををため、結果的に大量の飲酒が脂肪肝を招くことになります。

原因3.肥満・高脂血症・高血圧・糖尿病などを患っている

肥満・高脂血症・高血圧・糖尿病の4つに共通すること。それは生活習慣の乱れです。「原因1」で食べ過ぎによって脂肪が肝臓につきやすくなると記述しましたが、この問題は正しい生活習慣さえ心がけていればある程度防止できます。

運動不足や不規則な睡眠時間により、高脂血症や糖尿病といった病のリスクが高まるのです。

肝臓には糖を脂肪に変えて貯蓄する機能、逆に脂肪を分解して血糖値を上げる「糖新生」と呼ばれる機能があります。

しかし、運動不足や睡眠不足により体の代謝が滞ると、この脂肪を分解する機能が発揮できなくなり、ひたすら脂肪を肝臓に溜め込んでしまうことになるのです。

脂肪肝となり脂肪を溜めきれなくなると、肝臓は糖を取り込むことをやめてしまい、たくさんの糖が血中に流れてしまいます。これが糖尿病などの症状を引き起こすのです。

糖尿病や高脂血症は、脂肪肝の原因というよりも、脂肪肝になる=糖尿病・高脂血症になるといえます。

肝臓は肥満による影響を真っ先に受ける部位です。脂肪肝が起きているということは、今後糖尿病になるリスクが非常に高いといえるでしょう。

肝脂肪は大きく分けて2種類

【アルコール性脂肪肝】~お酒が好きな人は要注意~

アルコール性脂肪肝とは、毎日大量のアルコールを飲み続けることで、肝臓に脂肪がついてしまう状態のことです。

上記の「原因2」に記載したように、アルコールと脂肪肝には密接な関係性があります。脂肪肝になりやすい人の目安として、毎日日本酒を3合以上、5年以上の長期間飲み続けるとアルコール性脂肪肝になりやすいとされています。

さらに、5合以上を10年以上に渡って飲み続ければ、アルコール性肝硬変になる可能性もあるのです。お酒好きな人は注意が必要でしょう。

【非アルコール性脂肪肝】~中年以降の女性に多く、重症化しやすい~

脂肪肝の原因として、よくいわれているのはお酒です。しかし、実は脂肪肝に罹る人の多くは、お酒の飲み過ぎではなく、食事の食べ過ぎが原因だといわれています。アルコール以外が原因の脂肪肝を「非アルコール性脂肪肝」、またはNASHと呼びます。

偏った食事や運動不足などにより、肝臓に多くの脂肪が溜まってしまうことで、非アルコール性脂肪肝は現れます。健康診断でこの脂肪肝に気づき、生活習慣の改善をすることで改善に向かわせることはできます。

しかし、一向に生活習慣を直さず放置し続けると、脂肪肝炎にとなり肝硬変へと発展することや、糖尿病による二次障害が現れる可能性があるため、問題となるのです。

この非アルコール性脂肪肝は、特に中年以降の女性に現れやすいとされています。女性ホルモンのエストロゲンは、コレステロールを管理するホルモンでもあります。

しかし、閉経するとこの女性ホルモンも減少するため、肝臓を始め体のさまざまな部位に脂肪がつきやすくなるのです。

また、閉経後の女性は脂肪肝を誘発する「フェリチン」の量も増加するとされており、脂肪肝による問題が起こりやすいのです。

女性なら知っておきたい「急性妊娠脂肪肝」

女性が注意しなければならない脂肪肝として「急性妊娠脂肪肝」という病があります。この病は多くの場合妊娠後期に、吐き気・嘔吐・倦怠感・頭痛・上腹部の痛み・発熱・黄疸といった急性肝炎に似た症状が現れます。

治療が遅れると母子ともに亡くなってしまう恐れもあるため、早期発見と治療が重要なのです。

この病の原因はまだはっきりと解明されていませんが、ミトコンドリアの代謝異常による問題が最も有力視されています。

有力な予防方法は見つかっていないので、初期症状である吐き気や頭痛、みぞおちあたりの痛み、黄疸などが現れた場合はすみやかに病院へ行きましょう。

暴飲暴食していないのに気がつけば脂肪肝!?

世間が持つ脂肪肝のイメージは、お酒を毎日のように飲むだらしない生活をしている男性がなる症状だ、というものでしょう。

普段からダイエットをしてしっかり体重の管理をしている、お酒を飲まない女性には無縁の症状だと思われがちです。しかし、実際にはこうした女性にこそ脂肪肝が起こりやすいのです。

“間違ったダイエット”で脂肪肝になってしまう

原因1.行き過ぎた糖質制限ダイエット

糖質制限ダイエットは実践して痩せた人も多いことからも、効果の高いダイエット方法だといえます。

しかし、全く糖質を取らないような極端な糖質制限をすると、逆に脂肪肝になりやすくなるのです。人の体は糖分の欠乏を察知すると、分解して糖分の変わりとなる脂肪やタンパク質を体の中からかき集めるようになります。

脂肪やタンパク質を分解して糖にする場所は肝臓。つまり、極端な糖質制限をすると逆に脂肪肝になりやすくなるのです。

そもそも、糖質の元となる炭水化物は肥満や脂肪肝の直接的な原因にはなりません。これは、糖から脂肪に変わる量自体が少ないからです。

もちろん、限度を超えた量の炭水化物を取り続ければ、血糖値の上昇による肥満を引き起こします。しかし、一日の目安となる摂取量を守れば脂肪肝などの原因とはならないでしょう。

  男性(30~50代) 女性(30~50代)
一日に必要なエネルギー量 2650kcal 2000kcal
糖質から得るエネルギー量(0.6kcal) 1590kcal 1200kcal
エネルギーに変わる糖質の量(1g/4kcal) 397g 300g
一日の平均摂取量(目安) 397g 300g

上記の表から計算すれば、男性の一日平均摂取量はおよそ397g、女性はおよそ300gです。お茶碗一杯分ご飯の糖質は約55gなので、一日に大体ご飯を5~6杯食べるのが目安となります。

ここで注意して欲しいのは、糖質はご飯以外からも多く摂取するということ。ダイエットを目的とするなら、ご飯は一日2~3杯に抑えておくのが理想といえます。

厚生労働省が定める一日の最低量は100g。一日の糖摂取量が50gを下回ると、ケトン体が増えて体が酸性に傾くことでの「アセトン血性嘔吐症」を発症する可能性があります。

結論として、糖質制限ダイエットは脂肪肝の改善に効果はありますが、減らし過ぎるのも問題だということです。一日の最低量をしっかりと守った上で制限を行いましょう。

原因2.ダイエットによるタンパク質不足

ダイエットをする時、多くの人が食べることを避けるのがタンパク質や脂質を含む食品でしょう。タンパク質を含む食べ物の代表格といえば肉です。

肉を食べるとそのまま脂肪になって体についてしまうというイメージを持ち、肉を避けてしまう人も多いですが、過度にタンパク質を避けると脂肪肝になるリスクが高まります。

タンパク質には、肝臓の働きを高める作用があります。肝臓は脂肪を分解する働きを持っているため、一定量のタンパク質は脂肪肝の改善やダイエットに欠かせないのです。

体に取り込まれたタンパク質は、一旦アミノ酸に分解された後、肝臓で必要なタンパク質へと再び合成されます。

肝臓は脂肪の分解・体の解毒・糖の代謝をする機能がありますが、そのたびに肝細胞が傷つき、代謝能力が下がってしまいます。肝細胞の働きが下がるということは、イコールで脂肪の分解能力も下がることを意味し、脂肪肝に罹るリスクが高まるのです。

20歳以上の男性のタンパク質必要量は50g、女性であれば40gとされています。ダイエットをする場合、過度なタンパク質や脂質の摂取は控えるべきですが、必要最小限のタンパク質は必ず摂取しましょう。

原因3.食事制限に頼ることで起こる運動不足

運動をすることで脂肪を燃焼させるダイエットは面倒ですし、社会人であれば運動をする時間も作れない場合もあります。

そのため食事を制限するだけのダイエットを行う人は多いのですが、食事制限のみに頼り続けるのは問題なのです。

運動不足になると、体で消費されるエネルギー量が減少することとなり、脂肪が溜まりやすくなります。

体の中で真っ先に脂肪がつく場所は肝臓であるため、運動不足により脂肪肝になりやすくなるのです。毎日運動をすれば、代謝が活性化しエネルギー量が増えて、肝臓も蓄えていた脂肪を積極的に燃焼させるため、脂肪肝も改善するでしょう。

肝臓の脂肪を燃焼させやすくするには、毎日およそ30分程度の有酸素運動をするのが効果的。会社などから帰宅する際、あえて30分かけて歩いて帰るなど、日常生活で無理のない範囲で実行するとよいでしょう。

ダイエットによるストレスが脂肪肝を加速させる

厳しいダイエットをしていると、誰もが直面するのがストレスの問題。人はストレスを感じると、交感神経の働きにより食欲が抑えられるほか、脂肪を燃焼させるコルチゾールの分泌が多くなるため、痩せやすい状態になります。

こうして見るとストレスはダイエットの味方のように思えますが、実際には脂肪肝を誘発させることに繋がりかねないのです。

ストレスを感じると分泌されるコルチゾールは、脂肪を溜めるインスリンの働きを抑え、糖新生の促進効果により脂肪を糖に変えてしまいます。

一時的には脂肪肝の改善に効果はあるものの、脂肪を分解して得られる糖の量は直接摂取する場合に比べて少ないものです。

加えてダイエットによる食事制限・糖質制限を行うと、体のエネルギーとなる糖が不足してしまい、低血糖症に陥る恐れがあるため注意が必要です。

低血糖症に陥ると体が無意識に糖分を欲するようになり、自分では抑えられない食欲が沸き起こります。

一度食べてしまうと歯止めが効かなくなるものです。結果としてダイエットをやめてしまい、リバウンドによって以前よりも多くの脂肪を溜めてしまうのです。

また、こうしたストレスは交感神経を過剰に働かせます。自律神経異常の症状の一つとして挙げられるものといえば、不眠。

睡眠不足は体の細胞を修復する成長ホルモンの分泌を阻害します。すると、肝臓の働きも鈍くなり、脂肪の燃焼も行われにくくなることで、脂肪肝になりやすくなるのです。

過剰なストレスを抱えるほどのダイエットは、体重自体を減少させることができても、脂肪肝の改善には逆効果といえます。

食事制限や運動によるダイエットを行う場合、体に負担を与えない程度に抑え、なおかつ継続して行うことが重要なのです。

“正しいダイエット”で脂肪肝対策!

健康診断などで脂肪肝を指摘された場合、多くの人は減量によって肝臓の脂肪を燃焼させようと考えます。

この考え方自体は正しいのですが、ダイエットの仕方を間違えると、脂肪肝を逆に進行させる恐れがあるのです。

ここで、脂肪肝を解消するための正しいダイエット方法について見ていきましょう。

その1.緩やかに減量する

急激に体重を落とすと、体は飢餓状態を察知し、肝臓へ多くの脂肪をつけさせようとします。そこで、体を飢餓状態にしないよう、徐々に減量をするダイエットを行うのが理想的です。

徐々に減量する方法とは、負担のない食事制限と運動習慣、生活習慣を心がけることです。

普段より食事の量をわずかに減らすことや、毎日30分程度だけでも運動をすること、さらに十分な睡眠時間を取って生活リズムを整えるといった方法が効果的です。無理せず続けることで、体の体重は緩やかに減少するでしょう。

その2.栄養素を積極的に摂る

脂肪肝を改善する場合、肝臓自体の機能を向上させることが不可欠。バランスのよい食生活を心がけることで、肝臓への栄養も十分に得られます。

また、体の栄養状態がよくなれば、肝臓の働きをサポートするホルモンの分泌も促進されるため、より効率的に脂肪肝を改善させられるでしょう。

以下に、肝臓によい食品を記載します。栄養バランスを考えた上で、下記の食品も献立に取り入れるようにしましょう。

  • 野菜類
  • 海藻類
  • 納豆
  • キノコ
  • ネギ
  • 魚類
  • オリーブオイル

脂肪肝による肝機能障害とは?

肝機能障害が特に軽い場合、自分で認識できるような症状は出ません。何も感じないのが初期の肝機能障害の特徴なので、早期発見のためには定期的な検診が必要です。

定期的な健康診断による血液検査で肝臓に関係する数値が高く、肝機能障害が疑われる場合は、病院でさらに精密検査をして、どのタイプの肝機能障害なのかを調べていきます。

一番多くの方が診断される肝機能障害が「脂肪肝」です。

脂肪肝は栄養の摂りすぎなどにより、肝臓に脂肪が沈着している状態のことを言います。これを放置すると、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こす可能性があります。

また、一度目は脂肪肝と診断されても、その後に「慢性肝炎」を併発して、それからさらに「肝硬変」へと進行する人もいるようです。

脂肪肝による肝機能の回復方法

脂肪肝の場合は、特に薬などによる治療が必要ありません。

大抵の場合、栄養の過剰摂取や運動不足が原因なので、食事の量や質を見直したり、日常的に運動をすることにより、肝機能を改善させていきます。

「自覚症状もなく、薬の必要もないなら、それほど問題ないのでは?」と楽観視することは、大変危険です。

食事と運動について、すぐに改善を始めましょう。肝機能の回復を助ける栄養素をサプリメントで取り入れることもオススメします。

もともと糖尿病や高脂血症のある人は、それらの病気で脂肪肝が進んでいることも考えられますので、それらの治療もしっかりと行なう必要があります。

 
本当に怖い肝機能障害の対策ガイド